ハナビラダカラ(9)

西表島の貝

真野 進
(2006.7.10)

 貝の大きさは北方ほど大きいという説があるが、それを裏付ける確かなデータは報告されていない。むしろ、この説を否定するデータの方が多い様に思われる。そこで、実際に各地で採集した殻の大きさを調べデータを蓄積している。今回は西表島の貝を測定した。

方法

測定結果

個体数
(N)

殻高(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

歯数(Teeth)

young
(%)

Mean

±

SD

Max

Min

Mean

±

SD

Mean

±

SD

内唇(C)

外唇(L)

103

20.4

±

2.49

25.9

15.1

1.40

±

0.069

0.71

±

0.035

11.6

12.4

12

殻長 :
(size)

殻長は、最大25.9mm、最小15.1mm、平均20.4mm、標準偏差2.49であった。この平均値は総合表に示したとおり、緯度的には同じ石垣島の値より大きく、徳之島や和歌山とほぼ同じだった。

伸長度:
(L/W)

伸長度 最小1.28、 最大1.59、平均1.40、標準偏差0.069であった。

扁平度:
(H/W)

最小0.64、最大0.80、平均0.71、標準偏差0.035であった。

歯数:
(teeth)

columellar teeth 最少  9個、最多 14個、平均 11.6個であった。
labral teeth    最少 11個、最多 15個、平均 12.4個であった。

あとがき
 西表島には以前観光で短時間訪れたことはありますが、貝の採集での訪問は今回が初めてです。学生時代、戸川幸夫のイリオモテヤマネコ発見の本を読んで胸躍らせた記憶がありますが、そのころは自分がその島に行けるなどとは思ってもいませんでした。
 今回、島に十日間ほど滞在し毎日海に出ながら、とても本当の事とは信じられない思いでした。採集できたタカラガイの種類は期待より少なかったものの、何処でも最初は同じような経験をしており、次回の楽しみが出来たと負け惜しみを言っています。