チャイロキヌタ(4)
内房総の打上貝

真野 進


房総・白浜の海岸のチャイロキヌタはビックリするほど大きかった。では他の海岸ではどうかと内房の海岸で拾った貝を測定した。(2001.04.20.)

方法

結果及び考察

 測定結果

1.サイズ(L)
size
 
最大20.8mm、最小13.6mm、平均16.8mm、標準偏差1.78と房総・白浜に比べ小さく、三浦半島の大浦海岸付近とほぼ同じ大きさであった。
ただ、幾つかの海岸の標本を纏めたためか、左の図から見られるように分布が右側にずれる傾向にあった。
2.伸長度(L/W) 
elongate
最大1.79、最小1.52、平均1.65、標準偏差0.055であった。この値はそのほかの海岸に比べ、やや小さかった。
3.扁平度(H/W)
depressed
最大0.84、最小0.76、平均0.80、標準偏差0.018であった。これは、他の海岸と同じ値である。
4.歯数
teeth
内唇歯13ー20、平均16.6、外唇歯15ー20、平均17.6個であった。
5.未成貝
junenile%
未成貝と思われる個体数をカウントしたが、100個中3個、3%と少なかった。
6.写真 比較的磨れの少ない個体の写真を示す。
上段は、典型的なチャイロキヌタ。No.9の個体は未成貝。
下段No.18は、明らかにチャイロキヌタだが茶色の細い線の入った個体。No.38,4は、写真ではよく見えないが筋、又は皺の入った個体。No.45は、髪すじ模様は見られないが横帯がはっきりせず、前端が白くカミスジダカラの可能性がある。

Fig.1

u1
u2
7. 断面 成熟した個体の縦断面。前、後端の突出が起こり、背の厚さも増していることがわかる。

あとがき

  内房総の各海岸ではチャイロキヌタの打上は少なく、保田、南無谷、多田良の海岸で2日間に渡って採集したものをまとめて測定しました。房総・白浜のチャイロキヌタの大きさはびっくりする物でしたが、内房総ではそれほどでなく、三浦半島の大浦海岸付近とほぼ同じ大きさでした。