ハナマルユキ(10)
徳之島・金見崎の貝

真野 進
(2002.10.01.)

前回の石垣島に引き続き、徳之島のハナマルユキを採集できたので測定を行った。

方法

結果及び考察

 測定結果

個体
(N)

殻高(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

歯数(Teeth)

Juvenile
(%)
Mean ± SD Max Min Mean ± SD Mean ± SD 内唇(C) 外唇(L)
103 27.6 ± 2.59 34.1 21.4 1.34 ± 0.039 0.65 ± 0.028

14.1

15.1

0
1 サイズ殻高  
最大34.1mm、最小21.4mm、平均27.6mm、標準偏差2.59と今までのハナマルユキ測定中最小であった。分布図を見ると平均値付近のピークがフラットな分布になっているが、サンプル数を増やせば正規分布に近づくと考えられる。

2 最大、最小個体の写真 

三浦、房総の物と異なり、辺縁の張り出しが強い。

3 伸長度 
 最大1.43、最 小1.24、平均1.34、標準偏差0.039と今までのハナマルユキ測定値の中では最小であった。
4 扁平度
 最大0.72、最小0.56、平均0.65、標準偏差0.028と石垣島の個体群と同じ値を示した。
5 未成貝 今回のサンプル中にはキイロダカラと同様、未成貝は見られなかった。

6 色彩模様の変異

1 典型的なハナマルユキの模様
2 背の地の色が茶色で。白点が細かい
3 辺縁の色が茶色
4 背の白斑が崩れる
5 背の模様が流れる
6 背の模様が完全に無くなる

7 歯間が彩色されない個体。
8 歯間が彩色された個体
9 歯の数
 内唇歯 12ー16、平均14.1個。外唇歯 13ー17,平均15.1個であった

あとがき
 ハナマルユキの形状は、南に行くほど辺縁が張り出し、扁平になると思っていましたが、石垣島のハナマルユキよりも徳之島の方が、L(殻長)/W(殻幅)が小さく緯度による一定の傾向は見られませんでした。石垣島のハナマルユキは、礁原の中に浮島のように突き出した大岩の周り棲息していた貝で、今回の徳之島ではリーフの先端部で大きな波にさらされているような場所に棲息していた貝でした。このような棲息域の違いが殻の形態に違いをもたらしているのかも知れません。