ハナマルユキ(13)


ハナマルユキの成長 その3

真野 進
(2003.03.01.)

昨年に引き続き、ハナマルユキの未成貝を採集できたので飼育下における成長と殻の変化を観察した。

試料及び方法

試料

個体No. 産地 採集日 採集場所
caput02-01 三浦半島・三戸海岸 '02.11.21 潮間帯・岩の窪み
caput02-03 三浦半島・長浜海岸 '02.12.03 潮間帯・岩の窪み

飼育法
 30cm水槽(約8リットル)、自然海水にて飼育。25℃定温ヒーター設置。
 10日に一度程度、2リットルの水交換。
 餌は、海藻、カイメンを給与。

結果及び考察

殻長測定結果

caput02-01

caput02-03

月日

殻長 mm

月日

殻長*殻幅 mm

11.21

28.0

12.03

31.0

12.24

29.7

12.24

32.6

02.20

30.6

02.16

34.5

表の数値をグラフ化すると下図のようになる。(赤表示は昨年の記録)

個体、caput02-01の画像

11月22日採集
外唇歯は形成され始めているが、背はまだ一文字模様で胎殻もはっきりしている。
12月24日撮影
既に成体となり胎殻も埋まっている。
2月20日死亡

個体、caput02-03の画像

12月3日に採集した時から既に成体となっていた。それから3週間で、1.6mm大きくなった。
上の写真より47日で死亡。
殻長は1.9mm大きくなった。

殻測定結果

  

caput02-01

caput02-03

殻長(L)mm

30.6

34.5

殻幅(W)mm

19.5

22.1

背高(H)mm

15.1

16.3

伸長度(L/W)

1.569

1.561

扁平度(H/W)

0.774

0.738

内唇歯数(CT)個

13

15

外唇歯数(LT)個

16

16

あとがき
 昨年は飼育2ヶ月余りで死んでしまったので、今年は長期飼育を目指してストレスを与えないよう体測も頻繁には行わぬよう注意しました。しかし、3ヶ月余りで死んでしまいました。死んだ軟体部を見たのですが中腸腺が空でした。
餌はアオサを与え続けていましたし、死亡するつい2・3日前まではよく食べていたのでこのことは意外でした。餌の与え方に問題があるのか、この時期何らかの生理的な変化が起こるのか疑問が残りました。
何れにしても、飼育下で南方型の辺縁の張り出した個体を作ることは今年も失敗でした。