チドリダカラ(1)
宮古島の打上貝

真野 進
(2005.02.01.)

初めに
 チドリダカラは三浦、房総半島での記録はあるものの、日常の打上採集ではまず拾うことは出来ない。ところが宮古島では、ごく普通に見られ、コゲチドリダカラ、メノウチドリダカラ、テツアキチドリダカラも数はこれよりは少ないが拾うことが出来る。しかし、これらは多かれ少なかれ磨れており、その同定は容易ではない。またチドリ特有の前後端の嘴状突出が折れている場合も多く、サイズ計測に適していない個体が多い。今回は、これらの中から摩耗、破損の少ない個体のみを選び測定を行ってみた。

材料及び方法

結果及び考察

測定結果

個体数
(N)

殻長(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

歯数(teeth)

若貝
(Subadult)
%

mean±SD

max

min

mean±SD

mean±SD

labral

columellar

100

19.0±1.97

23.5

13.9

1.59±0.066

0.92±0.019

28.6<

24.1

0

殻長(Size)

平均19.0mm、標準偏差1.97、最大23.5mm、最小13.9mmであった。
左の分布図を見るとやや不自然な形をしており、前述の折れ、摩耗の影響も有ると思われる。

伸長度(L/W)

平均1.59、標準偏差0.066、最大1.73、最小1.38であった。

扁平度(H/W)

平均0.92、標準偏差0.019、最大0.96、最小0.87であった。

歯数(teeth)

内唇歯(columellar teeth)平均24.1、外唇歯(labral teeth)平均28.6であった。内唇に比べ、外唇の歯数が突出して多いのも他の種に見られない特徴である。

写真

今回のサンプルの中から10個体を選んで見たが、色合い、殻口の形状、歯列の延長には大きな個体差が見られる。


あとがき
 こうしてみると色、殻口の形にも個体差が有り、この種を形態的に細かく亜種に分けることが妥当なのか疑問を持ちます。勿論、これらは打上殻なので死後の変色も考えられ、生貝でどうなのかは分かりません。是非、生貝採集をしてみたいものと思ってはいるのですが棲息場所が分からず、まだ果たせていません。