コモンダカラは、房総半島・山口県北部以南の熱帯インド・西太平洋(日本近海産貝類図鑑)に分布し、潮間帯から水深25mの岩礁・サンゴ礁に棲息する。三浦半島で見られる個体では、殻の両側に斑紋が出るもの、片側に出るもの、全く出ないものがある(潮騒ガイドブック2)。
今回は、 三浦半島で拾った打上貝について調べた。
方法
結果及び考察
今回のサンプル個体の背面(写真1)、腹面(写真2)を示す
| 写真1 |
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| 淡褐色の地に白小点斑が密に散布し、恰も古代の小紋染めを思わせる(原色日本貝類図鑑)。老成して殻の側面が張り出した個体は見られなかった。全体の色は新鮮な物で濃く、時間が経つと薄くなる(潮騒ガイドブック2)らしいが打上貝では判別できなかった。 |
| 写真2 |
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| 殻の両側に斑のある個体(20,14)、片側だけにある個体(17,3,18,9,18,1)、両側とも見られない個体(35,13)がある。小さい個体では、殻口の湾曲が少なくなる。 |
これら貝の大きさ等について測定した結果を表1に示す。
表1
| No | 殻高mm | 殻径mm | 背高mm | 伸長度 | 扁平度 | 内唇歯数 | 外唇歯数 |
| 1 | 31.6 | 18.6 | 14.7 | 1.70 | 0.79 | 16 | 19 |
| 3 | 27.9 | 16.8 | 13.3 | 1.66 | 0.79 | 14 | 18 |
| 9 | 31.5 | 19.6 | 15.3 | 1.61 | 0.78 | 15 | 16 |
| 13 | 35.3 | 21.8 | 16.7 | 1.62 | 0.77 | 17 | 19 |
| 14 | 32.8 | 19.5 | 14.7 | 1.68 | 0.75 | 14 | 17 |
| 17 | 24.5 | 15.1 | 11.4 | 1.62 | 0.75 | 13 | 19 |
| 18 | 30.8 | 18.9 | 14.2 | 1.63 | 0.75 | 17 | 17 |
| 20 | 21.5 | 13.2 | 10.2 | 1.63 | 0.77 | 13 | 15 |
| 28 | 32.3 | 20.0 | 15.2 | 1.62 | 0.76 | 14 | 18 |
| 35 | 40.0 | 23.1 | 18.8 | 1.73 | 0.81 | 15 | 20 |
| 平均値 | 30.8 | 18.7 | 14.5 | 1.65 | 0.77 | 14.8 | 17.8 |
| 標準偏差 | 5.24 | 2.96 | 2.45 | 0.041 | 0.020 | 1.48 | 1.55 |
| MAX | 40.0 | 23.1 | 18.8 | 1.73 | 0.81 | 17 | 20 |
| MIN | 21.5 | 13.2 | 10.2 | 1.61 | 0.75 | 13 | 15 |
| 殻高 : | 殻高 最小21.5mm、最大40.0mm、平均30.8mm、標準偏差5.24 であった。三浦半島での記録24-45mm (潮騒ガイドブック 2)より小さい物がある。また、前述の "A Guide To Worldwide Cowries" のSize Rangeは14-75mmとなっている。 |
| 伸長度: (elongate) |
伸長度 最小1.61、 最大1.74、平均1.65、標準偏差0.041で、メダカラ等に較べ明らかに値が大きく細長い。 |
| 扁平度: (depressed) |
最小0.75、最大0.81、平均0.77、標準偏差0.020であった。 |
| 内唇歯: | 最少 13個、最多 17個、平均 14.8個であった。 |
| 外唇歯: | 最少 15個、最多 20個、平均 17.8個であった。 |
あとがき
コモンダカラは、それほど多くはありませんがぼつぼつと拾うことが出来ます。大きい物では重厚な感じがして好きな貝の一つです。ただ、潮騒ガイドブックの最少記録24mm以下の物が有った、と言うことは全体に小型化が進んでいるのではと余計な心配をしています。