ナツメモドキ(2)
宮古島の貝

真野 進
(2004.08.01.)

 宮古島にて、多くの打上殻と若干の生貝を採集したので計測を行った。

方法

結果及び考察

 測定結果

個体
(N)

殻長(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

歯(Teeth)

Subadult
(%)

Mean

±

SD

Max

Min

Mean

±

SD

Mean

±

SD

内唇(C)

外唇(L)

208

17.2

±

3.49

29.5

11.2

1.74

±

0.059

0.80

±

0.017

14.7

13.6

3

 
採集個体
 
左2個体は、無斑のもの。中の2個体は有斑で、前端部に黒斑を持つものと持たないもの。右2個体は、幼貝の横帯が比較的明確なもの。
写真

pdpb

1.サイズ
(Size)
殻長  最大29.5mm、最小11.2mm、平均27.2mm、標準偏差3.46であった。
この値は、三浦半島より小さく、最小個体は記録サイズの様である。採集した生貝は18mm以上であったが、打上では小さい個体が多く、生息場所の違いが考えられた。
2.伸長度 
(elongate)
最大1.93、最小1.66、平均1.78、標準偏差0.059であった。
3.扁平度
(depress)
最大0.84、最小0.75、平均0.80、標準偏差0.017であった。
4.歯の数
(teeth)
内唇歯数は、11-19個(平均14.7個)、外唇歯数は、10-18個(平均13.6個)であった。
5.若貝
(subadult)
未成貝は、208個中6個(2.9%)であった。
6.打上貝
摩耗による変化

p

摩耗によりフナシナツメモドキ(errones f.azurea  Schilder,1968)のようになる。

7.最小個体 この個体は、11.2mmの最小個体。続タカラガイの大きさについて 西村・淤見 九州の貝 54号 2000年 によればナツメモドキの最小記録は、日本で1.54mm、世界で1.26mmとあるからこの時点との比較では世界最小記録となる。

あとがき
 ナツメモドキは三浦半島、房総半島では年による増減は有るものの比較的珍しい種類です。しかし、和歌山以南では浅場に棲む極普通で暖かい海を好む種といえます。この度、宮古島で多くの個体を採集することが出来ましたが14mm以下の小さな個体が多かったのには驚きました。転石の下で見つかる生貝ではこのような小さな個体はなく、ヒョットするとここのハナビラダカラの様に、生息場所が異なるのかもしれないと考えております。