ナツメモドキ (4)
フィリピン・バリカサグ島とシキホール島の貝

真野 進
(2007.01.01.)

フィリピン・ボホール島の沖にある、バリカサグ島とシキホール島でナツメモドキを採集(2004.12-2006.11)したが、この二つの島の個体群に大きな違いが有ったので報告する。

産地

個体数
(N)

殻高(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

歯数(Teeth)

Mean

±

SD

Max

Min

Mean

±

SD

Mean

±

SD

内唇(C)

外唇(L)

バリカサグ

55

18.2

±

2.47

26.9

14.6

1.81

±

0.042

0.81

±

0.016

14.8

14.1

シキホール

47

26.7

±

1.90

29.5

22.0

1.81

±

0.051

0.81

±

0.013

16.6

15.5

バリカサグ島の個体群は殻長がちいさく、色が薄く宮古島の個体群に似ている。

シキホール島の個体群は、一見するとナツメダカラによく似ていて、大きく、暗い色合いで、シンガポールの個体群に似ている。

バリカサグ島の個体


シキホール島の個体


バリカサグ島での生息域は、通常見られるような礁原のサンゴ礫の下ですが、シキホール島では広い礁原の岸よりでマングローブが始まるような、泥底にある小さなサンゴ礫下でした。また、シキホールでは狭い範囲に密集して生息しており、この様な環境はシンガポール・ウビ島に共通しているのでしょう。
今までも、幾つかの種で見られたことですが、タカラガイの形態、色はその生息環境から強く影響を受けていると言えるでしょう。