メダカラ(22)

三浦半島・油壺の生貝

真野 進
(2003.06.29.)

タカラガイの大きさを決定する要因を調べる目的で、各所の海岸の個体群を調べてきた。海岸によって大きさに違いは有るものの、生貝と打上貝で平均値に大きな違いがある海岸もあり、いまだにその手がかりも掴めていない。サンプリング方法、季節などによる影響を調べる目的で荒崎打上貝の定点観測も続けているが、これもまだ何らの結論も得ていない。
些かの手詰まり状態の中、今まで未調査の油壺の生貝サンプルが得られたので測定をした。
方法
採集日(Coll. Date) 生貝 2002年8月-2003年4月
採集地(Location) 三浦半島(Miura Pen. )、油壺(Aburatsubo)
採集法 潮間帯にて生貝採取(Live collected)
測定法・測定項目

 結果及び考察

 測定結果

 

個体数
(N)

殻高(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

歯数(Teeth)

Juvenile
(%)
Mean ± SD Max Min Mean ± SD Mean ± SD 内唇(C) 外唇(L)
生貝

116

17.1

±

1.67

21.8

12.5

1.68

±

0.043

0.80

±

0.016

14.6

15.6

3
1.サイズ(L)
size
平均17.1mm、標準偏差1.67、最大21.8mm、最小12.5mmであった。
この値は、両隣の三戸、諸磯より大きかった。
2.伸長度(W/L)
elongate
平均1.68、標準偏差0.043と平均的な値であった。
3.扁平度(H/W)
depressed
平均0.80、標準偏差0.016と平均的な値であった。
4.歯数
teeth
内唇歯(columellar teeth)平均14.6、外唇歯(labral teeth)平均15.6個であった。
5.若貝
young shells

あとがき
 油壺は位置的には三戸海岸小網代湾側と諸磯の中間点にあり、油壺マリンパーク、東京大学臨海実験所があることから、観光客、海洋研究者も多く訪れる所です。そのようなこともあり、些か敷居が高く今まで採集に行っていませんでしたが三浦半島の未調査海岸も少なくなってきたことから今回思い切って出かけてみました。流石に一日では充分な数が得られませんでしたが、生息密度は可成り高いように見受けられました。