メダカラ(6)
三浦半島・諸磯の打上貝

真野 進
(2001.01.21.)

前報までに、金田湾のメダカラは三戸海岸のものより大型で在ることが観察された。潮騒ガイドブック(2)によれば、相模湾側よりも東京湾口側の方が大型とのことでありこれを裏付ける結果となったが、三浦半島の各海岸でどのようなサイズ分布になっているか、なぜサイズに違いがあるのかは不明である。

 今回は、諸磯の打上貝を調べた。
方法
採集日 2000年12月ー2001年1月
採集地 三浦市諸磯 きつね浜
採集法 打上貝の内比較的程度の良いものを拾う。
測定法・測定項目

結果及び考察

 測定結果

1.サイズ
 
殻高  最大22.2mm、最小12.5mm、平均16.8mm、標準偏差1.94で三戸、長浜海岸のものより大きく、金田湾のものより小さかった。写真1に最大(No.49)と最小(No.83)個体を示す。

写真1

2.伸長度  最大1.78、最小1.48、平均1.65、標準偏差0.053で他の海岸のものと同じ結果となった。写真2に 最大(No.9)と最小(No.79)個体を示す。違いが分かり易いように同じサイズに修正した。

写真2

3.扁平度 最大0.84、最小0.77、平均0.80、標準偏差0.016で他の海岸のものと同じ結果となった。写真3に 最大(No.78)と最小(No.93)個体を示す。違いが分かり易いように同じサイズに修正した。

写真3

4.未成貝 今回も未成貝と思われる個体数をカウントしたが、100個中11個 11%と他の海岸のものとほぼ同じだった。
5.変異 今回の100個のメダカラの中に、外唇歯が茶色に着色している(写真5 No.28)個体があった。
 

写真5

あとがき
 諸磯は三戸海岸より東京湾口側にあります。そのせいかメダカラは金田湾のものほどではありませんが大型になっていました。三戸、長浜と違い砂浜はなく、岩礁地帯の所々に砂利混じりの浜がある地形です。メダカラ(3)で推察したように棲息深度が大型化と関係しているというのはこの結果を見ると違うようです。
ただ、感覚的ですがここのメダカラも茶系統のものが多い傾向があります。貝の色が食べ物で変わるとすれば、大型化も食べ物の影響というのはまだ捨て切れません。