メダカラ(7)
三浦半島・大浦の打上貝

真野 進
(2001.01.30.)

潮騒ガイドブック(2)によれば、相模湾側よりも東京湾口側の方が大型とのことである。今までの調査でも金田湾のメダカラが最も大きく、ついで諸磯が大きく、三戸、長浜海岸のものはほぼ同じ大きさであることが観察された。そこで引き続き、三浦半島の他の海岸でどのようなサイズ分布になっているかを調べることとする。
 今回は、大浦海岸の打上貝を調べた。
方法
採集日 2001年1月17日
採集地 三浦市・大浦海岸付近
採集法 打上貝の内比較的程度の良いものを拾う。
測定法・測定項目

結果及び考察

 測定結果

1.サイズ
 
殻高  最大23.3mm、最小14.6mm、平均17.9mm、標準偏差1.78で三戸、諸磯のものより大きく、金田湾のものより小さかった。写真1に最大(No.55)と最小(No.11)個体を示す。

写真1

2.伸長度  最大1.81、最小1.48、平均1.66、標準偏差0.054で他の海岸のものと同じ結果となった。写真2に 最大(No.31)と最小(No.16)個体を示す。違いが分かり易いように同じサイズに修正した。

写真2

3.扁平度 最大0.83、最小0.74、平均0.80、標準偏差0.015で他の海岸のものと同じ結果となった。写真3に 最大(No.46)と最小(No.2)個体を示す。違いが分かり易いように同じサイズに修正した。

写真3

4.未成貝 今回も未成貝と思われる個体数をカウントしたが、100個中2個 2%と他の海岸のものより遙かに少なかった。これが、単なる偶然なのか何か意味を持つのかは不明である。
5.変異 今回の100個のメダカラの中に、底面まで錆色が広がっている個体(No.62)と外唇歯が茶色に着色している(No.73)個体があった。外唇歯の着色は、最近出版された「日本近海産貝類図鑑」のメダカラにも見られ、珍しいものでは無さそうである。
 

写真5

6.歯の数 内唇歯 12ー18、平均14.7個。外唇歯 11ー18,平均15.3個。金田湾のメダカラとほぼ同じ結果となった。

あとがき
 大浦海岸は剣崎と金田湾の中間にあり最も東京湾口に突き出た地形となっています。諸磯と同じように岩礁地帯の所々に砂利混じりの浜がある地形と、金田湾よりは規模の小さな砂浜の入り交じった海岸です。メダカラの大きさは、金田湾と諸磯の中間と言うところでした。
 逗子・葉山方面、観音崎方面ではどうなっているのでしょうか。