リュウキュウダカラ(3)
沖縄本島の貝

真野 進
(2007.08.16.)

前報まで沖縄県宮古島のリュウキュウダカラについて報告したが、模式産地である本島のリュウキュウダカラを調査したので報告する。

生息域
 今回本種の生息を確認したのは糸満と読谷村の二カ所で、何れも砂泥底の藻場環境であった。これは宮古島とも共通している。糸満では生息密度が非常に高く、一個に9個体も着いていたサンゴ礫もあり、短い観察時間の中でも200個体以上を確認することが出来た。生息個体数は、年により増減するとの情報もあるので本年は増加の年に当たっていた可能性もある。読谷村で発見できたのは2個体のみで数は少なかった。ただ、本種は宮古島の場合にも見られるように、比較的狭い範囲に高密度で生息しており、今回の調査した地点がそのような朱範囲から外れていた可能性もある。今後、より広範囲の調査が必要である。

サイズ測定

個体数
(N)

殻高(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

歯数(Teeth)

Mean

±

SD

Max

Min

Mean

±

SD

Mean

±

SD

内唇(C)

外唇(L)

53

18.5

±

1.82

22.1

14.3

1.72

±

0.062

0.80

±

0.018

17.7

17.7

殻の個体変異

宮古島の個体群と同様に変異幅は大きい。一番右側の個体は、前半分の歯間が着色している。

po

ここの個体も、軟体部は黒色から灰褐色のものまで多様であった。


この写真では一個のサンゴ礫に4匹が着いているのが見られる。

あとがき
 リュウキュウダカラは唯一の日本固有タカラガイ種ですが、その生息域、生態、生活史などに関する報告は少ないのが現状です。2004-2005年に沖縄県・宮古島で本種の生息を確認出来たこともあり、今度は模式産地である沖縄本島の生息域を確認したくなり、訪沖しました。そこでは期待通り沢山のリュウキュウダカラを確認でき、しかも、二カ所で見つけることが出来たのは幸いでした。今回の沖縄は雨期の真っ最中で、海に出られる日も限られていたためこの二カ所だけでしたが、もう少し丁寧に調査すればもっと多くの場所で確認出来るかも知れません。
又、今回は産卵中の個体も多く見られ、卵も採集したのですが写真撮影を失敗したのが心残りです。今後、幼生の孵化、水槽飼育などにも挑戦し、その生態観察をと目論んで居ります。