ハツユキダカラ(3)
房総半島の貝

真野 進
(2002.12.01.)

房総半島各地の海岸で拾った殻と、春先タイドプールで採集した個体が100個となったので、三浦半島の個体群と比較するために測定を行った。

方法
採集日 2001年2月ー2002年10月
採集地 房総半島の各地の海岸
採集法 生殻と死殻
測定法・測定項目

結果及び考察

 測定結果

個体
(N)

殻長(L)mm

伸長度(L/W)

扁平度(H/W)

歯数(Teeth)

Subadult
(%)

Mean

±

SD

Max

Min

Mean

±

SD

Mean

±

SD

内唇(C)

外唇(L)
100

35.0

±

3.54

42.7

26.4

1.61

±

0.060

0.79

±

0.028

14.4

16.8

8
1 サイズ殻長  
最大42.7mm、最小26.4mm、平均35.0mm、標準偏差3.54であった。三浦半島の個体群とほぼ同じ平均値を示した。

2 色彩模様の変異
  背の色は緑の強いものから、黄色の強いものまで個体変異がある。黄色の強い個体はニシバタダカラとして知られる深海性のものと区別が付けにくい。


3 伸長度 最大1.74、最 小1.49、平均1.61、標準偏差0.060であった。
4 扁平度 最大0.85、最小0.71、平均0.79、標準偏差0.028であった。
5 亜成貝 8個体、率として8%の亜成貝が見られた。
6 歯の数 内唇歯 11ー17、平均14.4個。外唇歯 13ー22,平均16.8個であった

7 殻の断面
  老成した個体の殻の断面だが、側縁から底面、背面に成貝層の沈着が見られる。軸唇窩は特に発達しない。

あとがき
 やや小型で、黄色みが強い個体が刺し網などで揚がる事があります。これをニシバタダカラとしてコレクターの間では珍重しますが、分類学的にはハツユキダカラの個体変異とみなされています。又、セトモノダカラもハツユキダカラの白化型とする説もあり、分類と言うものも難しい物だと感じております。